国の丘


日時:2003年6月29日 13:00〜
場所:大阪・京橋




スパイ・ゾルゲの映画といい、最近どうも昭和初期に縁がある。
『異国の丘』は、その時代に人生をゆだねた人々の話。
敵国(中国)の女と愛し合い、けれど、戦争によって引き裂かれ、太平洋戦争後シベリアに抑留され命を落した日本の首相の息子が主役。
その辺の時代にはまったく興味関心ございませんって感じだったのが、急に身近に感じられるようになった。
あ、そっか、祖父・祖母の時代やん。って思うと、戦争がよりリアルに迫ってくる。
『異国の丘』は、もちろんミュージカルなんだけど、歌だ演技だと騒ぐより、そのテーマに心をもっていかれた。

「戦争で青春も愛も人生も失ったけれど 心はある。それで十分だ」

みたいなセリフがあって、ドキッとした。
このセリフ聞くために足を運んだんだと思った。
戦争で死んでいったたくさんの人のおかげで今の私達がいるんだから、真剣に生きようって。そう思ったね。
せめてその心に恥じないように。

やはり印象的だったのはシベリアの地にて雪にまみれたコートを着、シベリアン帽子をかぶって祖国を想い歌う、日本人兵士達の姿。
祖国を愛すって、こういう事を言うんだなぁ。